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カカイルSSS


イルカ中忍、任務中。






ネズミの走る音が聞こえた。
「はは、は。ねずみのいる船は沈まないっていいますよね」
大陸の端まで出て船に乗り1日。そう、わずか一日で目的地に着く。
っていうのによ、こいつは!
新しく編成されたチームで数年ぶりに同じ任務に携わったイルカは、すっかり使い物にならなくなっていた。
「ありゃ、沈没する船から逃げ出すネズミの音だろ」
「でもほら、救命艇もありますし」
「あーのーなー。数足りるか。忍が一般人差し置いて乗れるわけねぇだろ! しかも…、この船沈めたのお前なんだぞ!!」
「心外ですね。俺は敵の足止めを、」
「8人落としても自分らが落ちてりゃ世話ないだろうが!!」
「…なに、大声だしてんの」
その一言で、イルカの失敗はチャラになった。
元々、この海上で先行したチームの迎えと合流する予定だった。
しかも、船のどてっぱらには大量の武器弾薬。
予定通り船が目的地についていたら、それを手にした相手に忍といえど苦労しただろう。
なにせ、今回の依頼は、火の国の飛び地の住民達の護衛だ。
分かっていたはずだが、イルカが敵忍を前にいきなり船底を割ったのを見た日には、血の気が引いた。
目的地に着く前に海の藻屑かよ、と。
「イルカ、お前さ」
仲間の船に拾われ目的地を目指す夜の海原の中、小船に襲い掛かる波飛沫をよけ、かつての同僚をしみじみと見た。
「弱くなったなあ」
「はあ、まあ」
イルカは苦笑したが、俺は船頭さん兼ねる有名な上忍に頭をかち割られかけた。
…理不尽だ。
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